父母ヶ浜フォトコンテスト2023入賞作品
【プリント部門】
最優秀賞
- 真木 隆司(愛媛県四国中央市)「夕舞」
- 【審査委員長からの講評】
ドラマチックな黄昏時の父母ヶ浜です。雲ひとつない無垢な空に柔らかな海。美しい色彩のなかに大きく飛躍する人物をシルエット的に捉えていて、手先や足先、飛沫をピタッと写し止め、写真的な美しい瞬間を見事に捉えています。さらに島影の配置、割合など、画面の細部まで意識が集中されていて、臨場感に溢れる作品にうっとりします。
優秀賞
- 田渕 克也(香川県丸亀市)「銀河に祈りを」
- 【審査委員長からの講評】
壮大な宇宙にも迫った作品で、銀河が潮だまりに映り込み、地平にはお遍路さんが佇んでいます。遠くの街灯りは黄色く輝き、深い藍色の空へと広がる再現も印象を高めた要因です。このように写すには気象条件が揃っていないと難しく、田渕さんはイメージを固め、千載一遇のチャンスを的確にものにしました。 - 石角 尚義(香川県三豊市)「ハッピーエンドの浜」
- 【審査委員長からの講評】
ウェディングレセプションが無事行われた後でしょうか。天候に恵まれたよい日、お二人を囲み、父母ヶ浜で記念撮影をされています。清々しい青空と白い雲、それぞれの人物の仕草や並びがよく、幸せに満ち溢れた光景を写されました。素敵な出会いや人間模様が待っているのも父母ヶ浜の素晴らしさですね。
観光特別賞
- 宮田 敏幸(兵庫県西宮市)「群れ飛ぶ」
- 【審査委員長からの講評】
遠浅の海らしく、手前から風紋、寄せる波、海原と続き、真正面には輝く夕日を配置して安定感を強め、そこに鳥の群れがシルエットで描写されています。日々、繰り返されている風景ではありますが、観光で訪れる私たちにとって、どこか懐かしみ、愛おしさを覚える特別な日本の風景です。宮田さんの作品は見事にその美しい風景を届けました。
入選
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- 賀川 泰廣(徳島県鳴門市)「星空シャワー」
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【審査委員長からの講評】
賀川さんは星空の撮影に熟知していると思われ、空の色を計算して撮影をスタートさせた時間も良いですし、煌めく星の輝きを軌跡として現し、斜めのラインで動きを与えています。また、船の明かりを光跡として写し出している点もよく、天と地が呼応する感じが素敵です。
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- 大西 弘行(香川県仲多度郡)「落陽」
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【審査委員長からの講評】
水平線に沈む夕日を見ることは稀なものですが、瀬戸内の父母ヶ浜は条件が整いやすいのでしょう。低い位置から映り込みを生かした大西さんのフレーミングは大変素晴らしく、シルエットの4人からは信頼関係で結ばれている印象を受け、その強さも作品を輝かせています。
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- 眞鍋 勝一(香川県三豊市)「春の使者」
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【審査委員長からの講評】
たくさんの出合いを重ね、いろいろな三豊市の風景を撮影している眞鍋さん。好天に恵まれた日、澄んだ色で再現できる光線状態を見極め、一斉に飛ぶカモメの瞬間を捉えています。なんとも言えない心地よさを持った作品で、清々しさを運んでくれました。
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- 倉本 春菜(香川県三豊市)「ぼくのなつやすみ」
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【審査委員長からの講評】
広い空の下、海を眺めていると、ゴロンと横になりたくなる気持ちがよく分かります。倉本さんは人物からちょっと離れ、心地よい距離間を保ち、海の風景と組み合わせました。ほのぼのとした気配が感じらる作品で、素直にいいなと思うのです。
佳作
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- 石澤 飛鳥(東京都練馬区)「水平線を駈ける」
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- 芝﨑 静雄(愛媛県松山市)「トワイライト」
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- 藤田 稔(愛媛県新居浜市)「だるま夕日」
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- 阿河 洋一(香川県坂出市)「ラブソング」
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- 岸上 将人(香川県観音寺市)「砂の器」
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- 山本 明宏 (香川県丸亀市)「恋模様」
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- 遠藤 国寛(徳島県板野郡)「渚のシルエット」
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- 笹田 雅代 (愛媛県大洲市)「浜辺の行進」
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- 前川 梓(香川県三豊市)「ぼっちの戦い」
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- 奥住 あずさ(神奈川県川崎市)「帰ってくる場所」
受賞された方以外で、福田健太郎さんの最終審査まで残った作品は、当局まで電話にてお問い合わせいただければ個別にお伝えできます。